九年庵(佐賀)
投稿日:2012/11/22

紅葉を訪ねる’12 毎年、紅葉時期の9日間だけ
一般公開されることで有名な、佐賀県にある
「九年庵(くねんあん)を訪ねました。

公共交通機関での行き方
九年庵は佐賀県神埼市神埼町仁比山にあります。
JR長崎本線の「神埼」駅から昭和バス「三瀬線」の三瀬温泉方面
行きに乗って約10分、「仁比山神社前」で下車し、徒歩約3分です。
バスの行先としては、三瀬温泉、三瀬宿、広滝 のいずれかです。
バスは佐賀駅に隣接する「佐賀バスセンター」始発で神埼駅前を
通り三瀬温泉に向かうので、佐賀駅から行くこともできます。
佐賀バスセンターから仁比山神社前までは約40分です。
このバスは日中は3時間に1本程度しかなく、朝夕は土日祝運休が
多いので注意が必要です。
もう一つの行き方として「福岡天神バスセンター」と「佐賀」
を結ぶ高速バス「わかくす号」の「高速神埼」バス停で降りると
徒歩15分くらいでいくこともできます。こちらは本数が多いので
便利です。加えて、福岡空港と佐賀を結ぶ高速バスも「高速神埼」
を通ります。

「高速神埼」バス停で降りた後は、高速道と交差している広めの
道を北方向(山の方向)にしばらく歩くと、左側に臨時駐車場が
あるので、そこを反対の右方向に入ると2~3分で「九年庵」
があります。入る所には案内板があります。
ただし、混雑緩和のため、庵に入るための入場整理券を事前に
もらう必要があり、これは臨時駐車場内で配布しています。
このため、一度臨時駐車場に立ち寄ってから九年庵方向に進む
必要があります。


「九年庵」は明治時代の佐賀の大実業家 伊丹弥太郎が築成
した別荘と庭園で、久留米の作庭家であった阿(ほとり)和尚
が9年もの歳月を掛けて築造されたことから、こう呼ばれて
いるそうです。

この伊丹弥太郎という人をちょっと調べてみたところでは、
佐賀藩の御用商人の長男として生まれ、父が設立した銀行の
頭取に就任した後、いくつかの新しい銀行を設立したり、今の
九州電力のつながる水力発電の会社を設立したり、のちに
西鉄大牟田線となる筑紫電気軌道の初代社長を務めたりと、
佐賀を代表するというより、九州を代表する大実業家だった
ようです。

そんな九年庵はその建物が所有者から佐賀県に寄贈されたのを
受けて、土地を佐賀県が買い取り、現在は佐賀県の管理となって
います。普段は施設保護の意味もあってか見学することはできま
せんが、秋の紅葉時期に9日間だけ一般公開されています。
(春の新緑の時期にも公開あり)

その紅葉はというと、さすがに限定公開されるだけのことはあって
趣のある別荘(茶室)とその前面に広がる庭の深緑色の苔が、紅葉
の鮮やかな色とマッチして、とても風情のある景観を創り出して
いました。

ただ予想されたこととはいえ、訪れる人があまりに多いので
ゆっくりと風情を味わうという雰囲気ではなかったのが残念では
ありました。
庵の入口から庭の中を巡り、茶室の廻りを通って出口へと一方通行
の順路が設定されていて、それに沿って見学するのですが、
庵の中はそんなに広くはないので通路の幅も狭く、そこに団体客を
含めた多くの人が次々とやってくるので、立ち止まってゆっくり
観賞することもできず、人の流れに押されて出口までそろそろと
進む。。という感じでした。まるで明治神宮の初詣のようです。
(ちょっと大袈裟か。。)

建物や庭の草木を保護するために期間を限定しているのだとは思う
けれど、それにしても9日間というのはちょっと短すぎなのでは。。
と思ってしまいます。比較的空いていると思われた平日の午前中
でさえ、この混雑ぶりですから。。
でもまぁ行列好きの日本人ですから、こうやって苦労して見るから
価値があるのかもしれませんね。
ましてや、自分もその混雑をつくり出しているうちの一人なわけ
ですから。。

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☆ 訪問日: 2012年 11月 22日

■ 九年庵1


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■ 九年庵19


◎ 九年庵

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